飲食業界の動向

外食産業の動向調査



1.近年の業界動向


2010 年の外食産業の売上高は前年比0.5%増と、新規店を含めた全店ベースで2 年ぶりに前年を上回ったものの、客単価は同2.1%減と消費者の低価格志向が顕著となっており、各業態で価格競争が激化している。
一部の大手チェーン店などに消費者の支持が集まるなか、その他多くの飲食店では厳しい経営状態が続いている。
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2010 年の外食産業の倒産は、2008年以降3年連続で600 件を超える高水準となった。
月ベースでは2010 年3 月に最多の75 件発生した。ガソリン価格高騰や“巣ごもり消費”の浸透などによる外食頻度の減少や原材料高の影響から、倒産は2006 年より増加基調が続き、さらに2008 年以降はリーマン・ショック後の不況を受け、売り上げ不振が長期化している。

業態別にみると、「居酒屋」(201 件、前年比+4.1%)が全体の3 社に1 社を占め、過去10 年間で最多となった。飲酒運転に対する罰則が2007 年9 月より強化されたことや大手チェーン店との低価格競争などが影響し、倒産は高水準が続いている。
また、「西洋料理店」(71 件、同+34.0%)と「中華料理店」(88 件、同+20.5%)も増加が目立ち、最多を記録した。
一方、「日本料理店」(79 件、同▲3.7%)、「そば・うどん店」(14 件、同▲17.6%)、「すし店」(22 件、同▲26.7%)など5 業態は前年を下回った。
地域別にみると、「近畿」が216 件でトップとなり、「関東」の215 件と合わせ、この2 地域で全体の7 割を占めた。
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2.震災の影響

日本フードサービス協会の統計調査によると、外食産業業界は、3月に発生した東日本大震災の大きな影響をうけ、以降に大きな打撃をうけたものの、5月時点での売上対前年比は98.0%と業界全体としての震災による不振からはほぼ回復傾向にある。

<5月度の全体概況>
外食産業の対前年売上高は、震災の影響を大きく受けた3月のマイナス10.3%から4月の97.2%、5月の98.0%と回復基調にある。5月度においては天候不順(東京の雨天日数の昨年比:+5日増、大阪同:+4日増)などのマイナス要因等による一部業態の不振もあり結果として回復基調が鈍ったようにも見えるが、全般的には震災の影響からはほぼ回復しつつあるとみられる。

<業態別概況>
■ファーストフード業態
売上99.5%、客数も99.9%まで回復し、ほぼ前年並みとなった。業種別売上では、麺類、和風、その他業態がそれぞれ107.9%、103.8%、105%と前年を上回り、震災前の状況に戻りつつある。
一方、4月の対前年売上96.1%だった持ち帰り米飯/回転寿司はの5月対前年売上は、業態間の競争激化等により91.5%と低下した。
■ファミリーレストラン業態
客数96.6%、客単価100%で、売上96.6%と前月より低下した。
特に、腸管出血性大腸菌o-111による食中毒事故の影響を受けた焼肉は大幅な売上減、4月が好調であった中華も5月は伸び悩みとなった。
■パブ・居酒屋業態
居酒屋業態で3月からずれ込んだ宴会需要により若干の回復があったが、パブ・居酒屋業態全体としては震災による宴会自粛や夜間の外出客減少の影響を一番大きく受けており、客数93.4%となり、売上89.0%と大幅減が続いている。
■ディナーレストラン業態
この業態は未だ宴会自粛や夜間の外出客減少による宴会・予約需要減少の影響を受けているが、売上前年比は95.1%と、前月の89.0%よりは大幅に回復基調にある。
一方、パブ・ビアホールは天候不順の影響等もあり、売上前年比93.6%と大幅減が続いている。
■喫茶業態
比較的都心立地が多いため、都心の回復遅れの影響を受けていたが、客単価100.7%、客数97.3%、売上高は前月の95.6%から98%とほぼ回復した。

<参考>
【5月度対前年比データ】
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【時系列データ】
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  • 最終更新:2011-07-31 15:30:26

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