思い出し順位1位をめざそう

思い出し順位1位をめざそう!
      山﨑フィールドデザイン研究所  中小企業診断士 山﨑泰嗣



【想起集合とは?】


「なぜ、うちの店にお客が来ないのか」と嘆く店舗は多い。その際、想起集合という言葉がイノベーションの大きなヒントになる。
 一般に想起集合とは、消費者がある目的を想い起こし、何らかの商品を購入しようとする場合、その購入検討の対象となるブランドの集合=頭の中に想い起こす集合のことを指す。そして、消費者は想い起こした上でそのブランドが販売されている店舗に行くという行動を取る。中でも、日常触れる機会が多い商品を購入しようとする場合(食品、日用品、カジュアル衣料など)、製品ブランド以上にどこぞの店舗ということを決めている場合が多い。この決めている店舗が想起集合ということになる。この想起集合、消費者が頭に描く「どこぞの店舗」に貴方のお店が入っていないとお店に行く可能性さえないことになる
ので、この集合に入る取組みが必要になる。

 このお客の想起集合は、お店への販売促進などの刺激と消費者の過去行った購買などの経験を脳内で行き来しながら作られていく。

    

【想い出し序列1位を目指すために】

 しかし、もし貴方の店や商品が、この想起集合に入っていたとしても、油断してはいけない。想起集合の中でも序列があって、同じ地域で野菜を買う場合でも、ある人はAスーパー、ある人はB八百屋ということは多い。人によって、想起集合とその序列が違うためだ。想起集合に入って、その序列の1位を目指すことが生き残るポイントになる。想い出し序列1位といってよいだろう。この想い出し序列は、「期待度×支持度」で捉えることができる。期待度は、販売促進などお客に対する販売促進など先行情報の刺激によるものである。一方で、支持度はストアロイヤルティ、ブランドロイヤルティと同じ意味であり、過去の経験情報の蓄積によって生じる。

 この期待度や支持度を高めて、想い出し序列1位を目指すためには、どのように「想い出し」集合を構築すればいいのだろうか。たとえば、「今晩のメニュー」という切り口の想起集合で、徹底的に売場で夕食の提案を行うのもあるだろうし、これからの時期「ホームパーティ」という想起集合で、売場や商品の提案をしておくこともあるだろう。

 さて、貴方のお店はどんな切り口の「想い出し集合」に入ることができているだろうか。その中で、上位に入る店作りを続けて欲しい。今後、具体的に想い出し集合1位を目指す取組み策を紹介していこう。


  • 最終更新:2011-07-31 12:27:53

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